少しでもお得に冷凍庫や冷蔵庫を使う方法を種類別にご紹介!
業務用の冷蔵庫や冷凍庫は家庭用とは異なり、随分と大きいものです。食品原材料や製品を冷やしたり、冷凍保存するために電気を多く使用しているので、「電気代の削減のため冷蔵庫や冷凍庫の電気代を削減したいけれど、なにから始めたらいいかわからない」というケースも多いことでしょう。以下におすすめの削減方法を、筐体の種類別にご紹介します。
冷蔵庫・冷凍庫の電気代削減は購入段階から!
購入時のチェックポイント
冷蔵庫や冷凍庫の電気代削減のためのポイントは、購入時から存在します。新品・中古問わず、業務用冷蔵庫や冷凍庫を購入する際に、気をつけておきたいポイントをお伝えします。
まずは現場で処理する食材の量を把握し、どのぐらいの能力・容量の冷蔵庫や冷凍庫が適切かを把握します。必要以上に大きすぎる冷蔵庫や冷凍庫を購入してしまうと、使用しないスペースも冷やすことになり、無駄が発生してしまいます。
しかし、大きい冷蔵庫や冷凍庫ほど効率よく庫内を冷やすことができるため、電気も必要以上に使わない、というケースもあります。ただ、必要以上に大きすぎると無駄遣いになります。業務に適切なサイズを選ぶことが、電気代削減のポイントです。
最近発売されている業務用冷蔵庫や冷凍庫の中には、省エネ仕様で電気代を大幅に削減できるモデルがあります。
たとえば、2018年発売の業界大手のホシザキの冷蔵庫は、2005年発売の冷蔵庫に比べ電気代を64%削減できた、というモデルがあります。つまり、約10年前の冷蔵庫と最新の冷蔵庫では電気代に倍以上も差が出るということです。
新規や買い替えで冷蔵庫や冷凍庫を購入する際は、省エネ仕様か確認してみましょう。
電気の種類は単相?それとも三相がお得?
規模の大きい施設であれば三相タイプの電気を契約し、三相対応の電気機器を使用しているケースも想定されます。しかし、小規模のお店であれば三相がいいのか、単相でいいのか気になるところですよね。
特に業務用冷蔵庫は、単相100Vと三相200Vの規格にわかれ、一般的に三相の方が長期的に電気代が安くすむと認識されていますが、小中規模の飲食店などは様々な事情から、単相を選択するケースもあるでしょう。
また、入居予定先のコンセントの形状や電気契約の種別は、よく確認すべきです。三相の冷蔵庫を使用したいが単相のコンセントしかないという場合は、電気工事が別途必要となります。業務用冷蔵庫を購入する際は、厨房に設置できる大きさかどうか、単相と三相との兼ね合いなど総合的な判断が求められます。
冷蔵庫や冷凍庫を正しく使っている?
効率的な使用で電気代削減
次に、現在使用されている冷蔵庫や冷凍庫を適切に使うことで、電気代を削減する方法をご紹介していきます。小さな積み重ねのテクニックが多いものの、実践する・しないで如実に差は出てきます。基本的には、冷蔵庫や冷凍庫の性能を最大限活かすための方法でもありますが「冷却機能を妨げずに使う」こと。これだけでも電気代の削減に繋がります。
冷蔵庫や冷凍庫を開けてみると、庫内は食材でパンパンという覚えはありませんか?特に、業者から納入された食材を何も考えずにそのまま冷凍庫に入れてしまっている、というケースもあるでしょう。忙しい飲食店舗などの場合はなおさらです。
しかし、庫内に食材を詰め込みすぎると冷気が十分に循環せず、食材が冷えるのが遅くなったり、もっと食材を冷やしたいからと設定温度を下げることで、電気を余分に使うことに繋がります。また、冷気が出る吹出し口が塞がるぐらい食材を置いてしまうのも避けましょう。
こうすると庫内を効率的に冷却できませんし、吹出し口付近の食材が凍ってしまう原因にもなります。一回り大きい冷蔵庫や冷凍庫に買い換えるか、保存する食材の量を減らすなど、対策が必要です。
取扱説明書にも記載されているポイントですが、冷蔵庫や冷凍庫は壁から5cm程度は離して設置します。そうすることで熱がこもることを防ぎ、スムーズに放熱させます。冷蔵庫などの上に棚を設置する場合も、できる限り5cm以上幅を開けて設置しましょう。
また、冷蔵庫や冷凍庫の掃除不足から電気代が上がることもあります。特に「コンデンサーの目詰まり」とよく言われる、コンデンサーのフィルターにホコリなどがつくと冷却機能が弱まります。最近、冷蔵庫や冷凍庫の効きが悪くなったからと設定温度を上げていませんか?そんなときはコンデンサーの目詰まりを解消すると、回復することがあります。業務用の筐体の場合は、プロに1度メンテナンスを依頼するというのも、トータルで見てコストの削減に繋がるでしょう。
業務用冷蔵庫や冷蔵庫はいくつかポイントをおさえることで、電気代を削減することができます。特に最新の省エネ家電では、10年前の業務用冷蔵庫に比べ、半分以上の電気代を削減できるモデルまで存在します。また、新規購入や買い替えの予定がなくても、食材を詰め込みすぎない、壁から離して設置するなど、コツコツと冷蔵庫や冷凍庫の性能を最大限に活かせる使い方をすることで、結果的に電気代の削減に繋がることもあります。