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冷凍倉庫に霜がつくのはなぜ?その流れとデメリットを解説
冷凍倉庫の霜
氷点下の世界、冷凍倉庫
冷凍庫もしくは業務用大型冷凍庫と同じ基準の気温を、常に保つことができる冷凍倉庫。一般的に、その中の気温は冷凍庫と同じく氷点下。場合によっては、マイナス20度以下になることもあります。もちろん、冷凍の状態で保管しておかなくてはならない品物などを、多数保管・保存する目的で設計されていますので、冷凍倉庫内は大原則として全てのエリアがマイナス気温の世界です。
大型の室内を冷凍庫と同じ基準あるいはそれ以下の基準に冷却する必要があるというわけですから、その設計やしくみ上、霜がついてしまうというのは基本的に避けて通ることができない事柄でもあります。
しかし、一般的な冷凍庫ならまだしも、冷凍倉庫となると霜がつく流れやそのメカニズムもよく分からないという方も多いのではないでしょうか?以下に、なぜ冷凍倉庫に霜がついてしまうのかという流れや、冷凍庫に霜がついてしまうことによって考えられるデメリットについて、ご紹介します。
冷凍倉庫に霜がつくメカニズム、冷凍庫と同じ?
基本的に冷凍倉庫に霜がついてしまうメカニズムは、一般的な冷凍庫に霜が付いてしまうのと同じメカニズムです。霜の正体は空気中に存在する水蒸気・水滴、その他何らかの理由で冷凍庫および冷凍倉庫内に侵入した水分となります。
これらが急速に冷やされることによって水蒸気が凍り、最終的に冷凍倉庫内に付着するようになるわけです。これがあまりにも積み重なっていくと巨大な霜になったり、床の滑りやすさに繋がってきます。
特に冷凍倉庫の場合は、冷凍庫の場合とは異なり人が入場して作業を行うことになります。その分だけ、空気中に水分が介在する可能性が高くなるという特徴があります。
冷凍倉庫の場合、その性質上、搬入口およびドアなどが存在します。そのため、これらの出入り口が複数あるような冷凍倉庫だとドアが一つでも十分に閉まっていない場合、霜がそこから発生しやすくなります。つまり、その部分だけ冷凍倉庫内の温度が上昇してしまい、結露が発生します。
そして結露した水分が、冷凍倉庫の急激な温度変化に耐え切れず凍りつくことにより、霜が発生するというわけです。特に、結露は天井や床面にも発生しやすいという特徴があり、冷凍倉庫の場合は、この床と天井の結露や霜の付着が課題となるケースもあります。
冷凍倉庫に霜がつくことのデメリットは?
冷凍倉庫に霜がついてしまうと、どのようなデメリットが考えられるでしょうか?まず一番大きいのは冷凍庫内に霜が付着することにより、冷却性能が落ちたり、余分な電気代が発生するという点があります。
冷凍倉庫の中でも、冷却性能に関わる重要なパーツや部品に霜が付着してしまうと、正常に冷却性能を発揮することができなくなり、結果的に通常想定されているよりも強い電力を消費して、冷却を行わなくてはならないケースもあります。
このように余分な電力の消費が発生すると、電気代や施設の維持管理費用の部分でコストがかさんでしまうという可能性もあります。事実、このことに気づかずに運用を続けてる経営者の方もいるでしょう。
その他、冷凍倉庫に霜がつくことのデメリットというよりは、その前段階である「結露」が発生することによるデメリットも存在します。それが衛生状態の悪化です。基本的に冷凍倉庫内に霜がつくということは、それだけ冷凍倉庫内の湿気が多くなるということに他なりません。つまり、冷凍倉庫内の湿気が高くて床や天井が常に結露しているということは、そこから雑菌などが発生するリスクもあるということになります。ここから雑菌が製品などに付着するリスクも否定できないため、衛生管理の部分から大きな問題につながる可能性も想定としては考えられます。
まとめ
このように、一般的な冷凍庫のみならず、規模の大きな冷凍倉庫についても霜が発生する可能性は考えられます。また、中に人が介在するということで、冷凍庫よりも冷凍倉庫の方がどちらかというと霜がつくリスクは高いと言えるでしょう。そして霜によるデメリットは様々なものが想定されますので、冷凍倉庫の霜対策及び湿気対策は重要な課題となります。