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チラー(冷却水循環装置)利用のメリット・デメリットは?
チラー(冷却水循環装置)
そもそもチラーとは?
そもそもチラーと呼ばれる機械は、どのようなものなのでしょうか?これは、文字通り何かを冷やす、という事に目的を置いた機械です。チラーは一般的にエアコンや冷蔵庫など、冷媒を用いて物を冷やす、といった機能を持つ装置には内蔵されているもので、大きく分けて水冷式チラーと空冷式チラーの二つがあります。
冷蔵庫や冷凍庫の中身を冷やすには、気化熱が必要です。チラーは冷却水循環装置のことですから、冷却水もしくは冷媒と呼ばれるガス及び液体を循環させることで、内部の熱を奪い取り、結果的に内部を冷やすことになるわけです。
チラーは冷蔵庫や冷凍庫以外にも、業務用の各種産業機器などで一定の温度を保つために、利用されることもあります。しかし、大原則としては、冷蔵庫や冷凍庫などで使われる機械となります。
チラーのメリット
冷蔵庫もしくは、冷凍庫の中に冷却水循環装置、つまり冷却器であるチラーが入っているものについては、総称して直冷式と言います。平たく言えば、冷たくなる部分が冷蔵庫の中にあるか外にあるかの違いです。ちなみに外にあるものについては、間冷式と言います。
チラーが入っている直冷タイプのメリットとしては、なんといっても冷却性能が高いところです。冷却器が中に入っているわけですから、冷却効率としては良好になります。
これのタイプは、いわゆる一人暮らし向けやホテルなどに設置されるタイプの冷蔵庫に多く見られ、大きなものについては後述するとおり、この方式が使われていることはあまり多くはありません。
チラーのデメリットは?
直冷式のデメリットとしては、まずフロスト(霜)が付きやすいところにあります。ドアを開け閉めすることにより、冷蔵庫の外から流れ込んできた湿気や水分が冷蔵庫内に取り込まれ、そして冷却器で急速に冷やされることによって、霜となります。このため、冷却器の部分に霜がついてしまい、運転性能がダウンするというケースもよくあるのです。
また、霜が一度大きな塊になってしまうと、なかなか削り取ることが難しく、定期的に削り取るなどのメンテナンスが必要なケースもあります。
間冷式タイプはファン式とも
冷蔵庫の中に冷却器が入っているタイプではなく、冷蔵庫の外に冷却器が付いており、その冷却器で作り出した冷たい空気を、電気の力によって強制的に冷蔵庫の中に送り込み、そして循環させるタイプの冷蔵庫を間冷式タイプと言います。
これらはファン式冷蔵庫とも呼ばれており、広く一般に普及しているタイプでもあります。また、一定以上の大きさの冷蔵庫になるとファン式冷蔵庫が主流となります。
業務用の冷蔵庫については、ファン式冷蔵庫の方が採用率は高めといってよいでしょう。なぜなら、限られた時間の中で適切に調理をし、そして食材を提供する必要のある業務用のシーンでは、霜取りなどをしている時間がなく、また霜取りという部分でもコストがかかってしまうことから、ファン式で手入れが簡単なものが人気というわけです。
もちろん冷却性能の部分で特殊な事情があり、極めて素早く食品を冷却・冷凍する必要がある場合にはこの限りではありませんが、基本的にはファン式冷蔵庫が主流です。
特に、業務用の店舗などになると、厨房で発生する湿気なども一般家庭のキッチンで発生するものとは比較にならないほど多く、また開け閉めの回数についても極めて多くなることが予想されるため、直冷式だと霜が発生する勢いもかなりのものとなることが予想されます。事実、霜の材料となる空気中の湿気や水分が多いわけですから、造作もないことです。
そういった効率や背景の部分を考えても、ファン式冷蔵庫の方が業務用冷蔵庫の中では主流です。
まとめ
家庭用の冷蔵庫や冷凍庫と同様に業務用のものについても、冷却水循環装置に・チラーは非常に重要なパーツとなります。また、このチラーをどのように活用しているかによって、冷蔵庫や冷凍庫の種類が変わってくるわけですが、基本的には、霜取りが必要なタイプは冷蔵庫の中に冷却器が入っているタイプだと覚えておきましょう。これらのタイプは、大原則として冷却性能は高い反面、霜取りなどが必要なケースが多々あります。